マーケティング

マーケティングトレース #1 ソルブレイン株式会社

キノボルタ
キノボルタ

こんにちは!Webデザインとマーケティングを勉強中のキノボルタです。

マーケターの筋トレと言われている「マーケティングトレース」をやっていきたいと思います。

マーケティングトレースとは、マーケティングの視点を持って企業を分析し、自分がその企業のマーケティング担当だったらどういう判断をするかを考えることによって、戦略・マーケティング思考を鍛えていくものです。

参考にさせていただいた記事は、こちらです!

「マーケターの筋トレワークシート」を使用させていただきました。(一部変更)

こういった感じで、「自分がマーケティング担当だったら、どうするか?」が重要で、俯瞰的に今後の戦略を考えることができ、かなり企業理解とビジネスモデルの理解に繋がるので、すごく学びになります。

今回のマーケティングトレースは、グロースマーケティングでクライアントの支援を行っている株式会社ソルブレインさんです。

一つ一つ見ていきましょう!

トレース企業

企業名: 株式会社ソルブレイン

ビジョン: すべての産業にテクノロジーで最適解を提供する

設立:2008年

事業内容
顧客のバリューチェーン全体をデータ化し、俯瞰して、事業フェーズに応じて移り変わるボトルネックを発見し、最適化する営みを成果報酬型で提供しています。独自開発のバリューチェーン可視化ツール「SKEIL」も提供しています。

主な収益源
グロースマーケティングでクライアントのビジネスをスケールさせ、成果に応じて報酬を得ています。独自開発のMAツールSKEILのSaaS収益も含まれます。

転換点
SEOやWebサイト制作事業の受託事業からクライアントの利益にフォーカスしたグロースマーケティングに特化したことにより、直接取引となり、成果報酬型にしたことで、クライアントは依頼しやすくなり、単価が上がっていきました。

3C分析

自社(Company)

三井物産との資本提携も受けての事業拡大フェーズで採用を強化中です。
ANAなど大手企業とも取引が拡大してきています。案件の大規模化が進んできているため、より高度で工数がかかる業務になってきています。

競合(Competitor)

株式会社DearOne
クライアントの顧客データを用いたグロースマーケティングを提供
NTTグループのバックボーンを生かして大手企業との取引実績も多数

電通デジタル
デジタルマーケティングの全ての領域で、コンサルティング、開発・実装、運用・実行のサービスを提供

その他MAツールを提供している企業なども競合となります。
DearOneやビービットが直接競合となり、より広範なデジタルマーケティング市場では電通デジタル、サイバーエージェント、メンバーズなどの大手企業が間接競合です。

独自プラットフォーム「SKEIL」による事業全体の最適化アプローチが主要な差別化要素となっています。

市場・顧客(Customer)

2023年でコンサル市場は、約2兆円となっており、今後も成長予測です。

また、Web広告市場は、2024年は3兆6517億円となっており、成長予測となっています。

人材不足と顧客の求める水準の高度化により、DX推進を中小企業では求められてきています。
そういったニーズにマッチするビジネスモデルとなっています。

コンサル市場、インターネット広告市場ともに、成長を続けており、追い風となっています。

特にインターネット広告市場が近年動画広告を中心に急速に拡大をしてきています。

STP(市場・顧客のとらえ方)

セグメンテーション

一人の顧客(ペルソナ、カスタマージャーニー、パーセプション)から集団としての市場まで、4象限に分けてそれぞれのニーズがバラバラになるようにしています。

ポイントは、クライアントによってニーズが被らなさそうだなというセグメントの切り方としている。

大企業と中小企業では、マーケットの違いから戦略も違ってくると思うのと、市場が地域密着サービスなのか全国展開しているのかで、バリューチェーンに違いがあるため、このような切り方としています。

4P分析

プロダクト(Product)

プロダクト=本質サービス(ドリルが開けた穴)+補助的サービス(ドリルの性能)

本質サービス →クライアントの利益を生む

補助的サービス →サポート内容やサービスラインナップ

サービスの本質としては、グロースマーケティングによって、各バリューチェーンのボトルネットを特定し、解消していくことによってクライアントの利益に繋げていくこと。

サービスの補助として、バリューチェーンをデータドリブンで可視化できるグロースマーケティングツールの「SKEIL」があり、担当するスタッフのスキルなどがある。

プレイス(Place)

売り場と流通チャネルと捉え、ニーズを踏まえて最終的にどこで買われたいか。

  • 営業による直接アプローチ
  • 戦略的パートナーシップ
    三井物産との資本業務提携によるサプライチェーンを通じた案件獲得
  • 自社主催イベントセミナー
  • PR・メディア露出
    FastGrowというメディアの取材を通して、他者との対談形式で自社ビジネスについて一般的にはパッと理解しにくい自社サービスを理解しやすいように発信している

プロモーション(Promotion)

製品やサービス、自社の情報に関して消費者に伝える活動。

  • 「広告・宣伝」=お金を払って、自社が言いたいことを伝えられます
  • 「販売員活動」ディーラーや美容部員など店舗スタッフ
  • 「広報活動」=お金を払わずに、メディアなどにニュースなどで取り上げてもらうために情報を発信することです
  • 「狭義の販売促進」=サンプル品の配布や懸賞などでプレゼントで購入を促進することです

メディアでの広報活動が目立ちます。Fastgrowなどのメディアを通じての情報発信やセミナー情報などをFacebookで発信しています。

プライス(Price)

価格を設定する際に抑えておくべき3点
「生産にかかるコスト」
「競争相手が設定している価格」
「お客さんの財布の状況」(生産コストに利益を乗せた価格ではなく、お客さんが払ってくれる価格のうち最も大きい金額にしておく方が良い)※大事なのは、全ての視点を取り入れて総合的に判断すること。

マーケティング月額費用、SKEILともに個別見積もりのため、ネット上には情報なし。

憶測
月額価格 = (想定人件費 + インフラ費 + 利益) ÷ 想定顧客数 = (年間人件費4億円 + 運営費1億円 + 利益1.5億円) ÷ 12ヶ月 ÷ 50社 = 約108万円/月/社

自分がマーケティング担当者だったら?

現在の売上高が、20億から30億と仮定します。(従業員一人当たり4,000万の売上×50名+α)

三井物産から資本提携で資金調達やIPOを見据えているため、ビジネスをスケールさせていくために、一つの区切りとして目標売り上げを50億と想定。

この規模の売上となると、1社ごとの単価を上げていかなければ、厳しいので必然的に大企業向けの案件を増やしていく必要が出てくる。

マーケティングとして、行うことは以下。

  • 戦略的資本提携を行ったパートナーシップから案件獲得を獲得し、間口を広げる
    営業担当者がリードを獲得し、要所要所でトップ営業を行ってクライアントを開拓していく
  • 自社主催のオンライン、オフラインセミナーの開催
    DXやグロースマーケティングについてのオンラインセミナーを実施し、参加者に対してメルマガなどを通してナーチャリング
  • セールスによる案件獲得
    メルマガなどの施策を通して、リアクションがあった見込み客に対して、オンライン、オフラインを通して面談し、悩みをヒアリングしソリューションを提案
  • 各種メディアを通したプロモーション
    認知として、現状行っているFacebookでのセミナー案内といったBtoB向けのプロモーションに加え、FASTGROWのようなメディアに掲載してもらえるように進めていく。ポイントとしては、現場社員がどのようにクライアントの事業をスケールさせていったかなどの裏話というようなコンテンツがあると、検討段階にあるクライアントがより興味を持ってもらえるようになると思料。守秘義務の許される範囲内でというのは、前提条件。

価格勝負にならぬよう、大手企業とも対等の関係性で選んでもらうために、メディアでの露出で認知を獲得していきつつ、案件獲得のため大手企業との取引経験がある営業人材の採用を進め、セールスの力を強くしていく。

以上、マーケティングトレース#1 株式会社ソルブレインさんでした。

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